■ デジタル・アーカイヴ関連の業務について

 今日の学術情報基盤の再編は、90年代以来進められて来た目録情報の機械化の段階を終え、学術、文化情報資源そのものを電子化することで、Webスペースにおいて、現物を閲覧、入手できる段階に来ています。

 図書館業界がこうした状況に対応するためには、文字情報のみならず、画像、音声などの文化情報資源の電子化のスキルが求められます。また、Webスペースでの情報資源のシームレスな検索のためには、図書館、美術館、文書館などの諸コミュニティのレギュレーションを包括するメタデータ記述スキーマが必要になります。そのためにはDCMES(Dublin Core Metadata Element Set)や、MODS(Metadata Object Description Schema)などのメタデータ記述スキーマに対する知識と理解が当然必要となります。

 当社では、主に慶應義塾大学のセルフ・アーカイビング業務や、写真デジタル化プロジェクトにおける写真アーカイヴへのメタデータ付与、音声データの電子化など、文化情報資源の電子化作業にも携わらせていただきました。また、現在も折に触れお手伝いをさせていただいております。

 当社が意識しているのは、今まで培ってきた図書目録についての経験をメタデータ付与に生かしつつ、新たな記述スキーマへの理解を深めること。従来の図書館テクニカルサービスの枠を超え、デジタル・アーカイヴ作成の総合的なスキルを身につけていくこと。そうすることで、大学図書館等の機関リポジトリ作成、研究成果のセルフアーカイビングを目指す学術団体や研究プロジェクトを総合的にサポートできることが可能になります。それが当社の指針の一つです。

 こうした「デジタル」な作業に際して強調したいことは、当社の擁するスタッフが学術・文化情報への深い理解を備えているということです。デジタルな情報基盤は、あくまで「アナログ」な現物へのアクセスを容易にするためのシステムに過ぎません。アナログなマインドで、デジタルな情報環境に相対すること。その志を忘れないようにしたいと思います。

■ 米国議会図書館の書誌データ作成

 当社では、米国議会図書館に納入される和書のデータ作成も間接的にさせていただいております。当館からは、当社のデータの精度の高さについて格段の評価を得てまいりました。単にビジネスとして新しい領域の業務であるというだけではなく、日本の図書、ひいてはその文化をも紹介するという使命もまた意識をしつつ。ただし、その分類及び件名に関しては、ツール取得の問題がありますので、個別対応とさせていただきます。

■ 音楽資料の書誌データ作成

 当社ではまた、音楽資料(CDや楽譜、DVDなど)のデータ作成にも力を入れています。これは何よりも言語の理解と、音楽そのものに対する深い知識が必要となります。小曲集等ではそれぞれの曲の全てのデータ(曲名、作曲家、演奏家など)を記載するという要望、またその館独自の分類表等にも確実にお答えしてまいります。